超弦理論?弦楽四重奏の夕べ

神の数式

 NHKスペシャル久々にじっくり見た。標準理論に超弦理論、2回にわたってかなり詳しく紹介してくれた。17種類見つかっている素粒子によって標準理論は完成したようだ。一般相対性理論と量子理論を統一して説明するには、点粒子としてではなく、一次元の広がりを持つ“弦"として素粒子を捉えた方が上手くいくってところから超弦理論が考えられたらしい。
 しかし、この超弦理論、10次元の世界で成り立つってなにそれ?

我々は4次元の世界に生きてるはずだよね?

 縦、横、高さに時間を加えた4次元が我々の生きてる世界って思ってた。超弦理論がなりたつためには10次元が必要みたい。”弦”って、紐みたいなのが振動していてそれが万物の源って話。
 超弦理論やら10次元とか11次元とかわけわかんない世界になってんだね理論物理学の世界は。ふ~んなんて考えながら、こりゃついていけないなあと半ば諦めかけていた時、ふと、ライブコンサートに行くことになった。それもクラッシク。
 といっても大きなホールでのシンフォニーではなく、小さな部屋での弦楽四重奏

なにげに行ったコンサート、オジサンはすっかりやられてしまいましたあ。

 9月29日、筑紫野市文化会館で行われた”2013アクロスレインボーコンサートin 筑紫野。”あなたの街へ音楽を”とのキャッチフレーズで、町の小さな会場で無料で行われるコンサート。無料だから行こうってな軽い気持ちでお出かけ。
 さっきまで超弦理論がなんだかんだと頭のなかを巡っていたのでなんだか上の空で会場へ。
 会場は文化会館の多目的ホール。そんなに大きくない。会議室の椅子みたいなのが扇状にならべてある。私達の座った席は少し後ろのほう。それでも、一段高くなったステージとの距離は15mくらいかな。(フィールドエンジニアは目測してしまう職業病)結構近い。

演奏者の若さに驚いた。

 会場は、普段着で集まった市民。演奏者が観客とおなじ後ろの入り口から入ってきた。さすがにドレスアップしてる。そして”若い”
 東京芸大卒業したばかりの仲良し四人組って、ほんとに?
第一バイオリンは、米倉慧佳さん。第二バイオリンは、松本さくらさん、ヴィオラは、小倉由衣さん、チェロは、水野紗佑里さん。
 モーツアルト、アイネ・クライネ・ナハトムジークの演奏が始まって、びっくり。今までCDやiTunesで聞いていた名演奏家のものとはまるで違う若々しい音。すてき。
 わずか15m先で、演奏者の指使いが見える。そこからぼわーっと音波と演奏者の感情が空気の振動となって伝わってここまで届く。
 やっぱり生で聞くのっていいもんなんだなあ。
 素粒子を弦の振動としてとらえ、この宇宙を数式で表そうとする理論物理学者の頭にはついていけないけど、弦楽器が若い演奏者の手によって演奏され、そこから生まれた波動は、私みたいな凡人にもその良さがわかる。幸せなひと時。
 
パンフ

 4つの弦が、4人の世界を奏でる。弦楽器の振動はこころを揺さぶる。この宇宙が弦で出来てるってのもあながち嘘ではないのかも、しかし、この理論、絶対証明不可能だよな。数学的思考の限界? 考えるな感じるんだ。
 とりあえず、バイオリンの曲は、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲(アンネ・ゾフィー)を持ってるんで、チェロの曲、バッハの無伴奏チェロ組曲でも買って見るか。うーん、やっぱり、ヨー・ヨー・マかな?
 芸術の秋、夜空でも見ながら妄想にふけろうかな。

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