六峰街道は県外ナンバーのオンパレード?

大宰府インターから南に行けば40〜50分で熊本へ、そこから東へ行けば阿蘇方面、西に行けばフェリーで雲仙。すこし南下して西にいけば天草。
太宰府インターから北に向かえば約1時間で関門海峡。本州へ渡れる。
高速道路を使えば長崎だって2時間で到着。大分別府温泉に浸かってゆっくりしようと思えばやっぱり2時間。
便利だね。
福岡を中心に考えれば宮崎は本当に陸の孤島。遠いなあ。ふと思い立って広島風お好み焼きが食べたくなれば、新幹線で食べにいけるけど、地鶏の炭火焼を食べに4時間高速バスに乗ってやってくるにはすこし覚悟が必要。
宮崎県の北部、五ヶ瀬町から延岡市にかけて、標高1000m付近の尾根を走るスーパ林道、六峰街道。
三ヶ所神社のある五ヶ瀬町から街道にアプローチするとクネクネと曲がっているけど、立派に舗装された林道がどこまでも続く。時折すれ違う対向車におっかなびっくりしながら運転していくとあることに気がつく。福岡ナンバー多いな。福岡、筑豊、久留米、北九州。メジャーな観光地に飽きたらず、こんなところまで尋ねたくるんだね。
週末にはるばるこんな山のなかにやってくるなんて所得に余裕があるんだろうなあ(1人当たり県民所得 全国都道府県ランキング45位、平成19年度 宮崎県統計協会)、動けばお金がかかるのは自明の道理。
熊本市内観光〜阿蘇観光、南小国あたりまで足を伸ばせば温泉地や小洒落たカフェが堪能できる。南阿蘇から高千穂峡あたりまでなら、普通の観光。
でも六峰街道まで足を延ばすのはなかなか大変だと思うのだが、なにかを求めてやってくるんだね。
その日は、霧が立ち込める4月の週末。六峰街道は霧でヘッドライトが必要なくらいだ。対向車もライトをつけてる。宮崎のドライバーはライトを付けたがらない人が多い。トンネルでライトを点灯してない割合九州ナンバーワンじゃないかな?(個人的経験値)
よく見ると、対向車はほとんどが県外ナンバー。やはり目的地はおなじだな。アケボノツツジ。みんな知ってるよね〜。どこから情報仕入れてるんだろ。
群生地の近くに車を止めると、まわりは県外ナンバーばかり、大分、長崎、徳島ナンバーもある。
車から降りて霧の中をテクテク登るとすれ違う人があいさつして行く。”アケボノツツジはどうでした?” ”すぐそこですよ” 少し登ると霧のなかにボーっと浮かぶあわいピンク色。晴れた青空に映えるアケボノツツジもいいけど、霧の中に浮かぶ色合いがひっそりと山に咲く花にふさわしいシチュエーション。
天神周辺でのショッピング、キャナルシティ博多でミュージカル鑑賞、門司港レトロ、長崎ハウステンボス、別府温泉、黒川温泉、内牧温泉、阿蘇探訪、天草探訪。いろいろ選択肢があるなかで、宮崎県の山奥の林道脇に咲く、淡い色の”アケボノツツジ”を一目見るためにやってくることを選択する人たち。
人のこころって複雑なのね。プログラムされた単純なコンピューター計算でははじき出せない高度な選択。林道脇のピンクの花から何かを得て帰っていくんだろうな。
六峰街道のアケボノツツジは二上山から諸塚山にかけて見ることができます。4月かな。
諸塚山西登山道入り口付近か、二上山 女岳の展望台がおすすめです。
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